ネットショップが売れない3大原因と改善策|ECカートを変えても成果が出ない理由とは
2025.10.16
ネットショップを運営していると、「アクセスはあるのに売れない」「カートを変えたのに成果が出ない」といった悩みを抱くことがあります。実は、多くのECサイトが同じような課題に直面しています。
この記事では、ネットショップが「売れない」主な原因を整理し、改善につなげる具体的な方法を解説します。また、ECカートを変更しても売上が伸びない理由と、その解決のヒントについても紹介します。
ネットショップが売れない主な原因

まずは売上の仕組みを理解しよう
まず、「売れない」を正しく分析するために、売上の基本構造を整理しましょう。ネットショップの売上は次の式で表せます。
売上 = 訪問数 × 購入率(CVR) × 平均購入単価
つまり、「売れない」状態には次の3つの可能性があります。
- そもそも訪問者が少ない
- 訪問者はいるが購入につながっていない
- カートに入っても購入されない
原因を特定するには、この3つのどこで問題が起きているかを分解して考えることが重要です。これらを詳しく見ていきましょう。
1. そもそも訪問者が少ない(集客不足)
最初の壁は「見てもらえていない」ことです。広告やSEO対策、SNS運用が十分でないと、どれだけ良い商品でも売れません。
代表的な原因としては以下が挙げられます。
- SEO対策が不十分で、検索結果に表示されない
- SNSや広告の運用が止まっている
- コンセプトやターゲットが曖昧で、発信がぼやけている
商品ページでSEO対策をすることは難易度が高いと言われているため、WordPressなどのCMSを設置し自社コラムやお役立ちガイドなどの記事を作成していく「コンテンツSEO(記事SEO)」を行うのが良いでしょう。成果が出るまでには多少時間はかかりますが、自社で記事を用意する場合は無料で始められ、継続して訪問者の流入が見込めるため、オススメです。
InstagramやX(旧Twitter)などのSNS運用でユーザーを増やすという方法も、SEO対策同様、無料で行えます。SNS集客でのメリットは拡散されやすいことにありますが、ファン作りのためのマメな投稿やシェアされるキャンペーンなどの施策が必要です。
注力を入れて取り組むために、自社にSNS運用の担当者を用意するのが良いでしょう。
SEO対策やSNS施策は中長期的な計画が必要なため、短期間での売上が必要な場合は、広告を出稿するということも考えられます。しかし、広告費がかさんで経営を圧迫しないよう、無理のない計画的な予算組みを行う必要があります。
特に単品通販の場合は、広告依存に偏るとリピーター育成が遅れ、広告費がかさんでも売上が伸びないという悪循環に陥りやすいです。
2. 訪問者はいるが購入につながっていない(サイト構成・デザインの問題)
アクセスはあるのに購入されない場合、サイトの「見づらさ」や「信頼性の欠如」が原因になっていることが多いです。
例えば以下のような問題があります。
- デザインが古く、スマホ対応が不十分
- ページの読み込み速度が遅い
- ナビゲーションがわかりにくく、商品まで辿り着けない
- 写真が少ない、説明文が淡白で商品の魅力が伝わらない
最近では、「表示速度」や「スマホでの見やすさ」が売上に直結します。どんなに良い商品でも、3秒待たされると多くのユーザーは離脱してしまいます。
また、「表示速度」はSEO施策とも無関係ではありません。同じ品質のECサイトが複数あった場合、表示速度の速いサイトの方が優先して上位表示される、というアルゴリズムがGoogle 検索にはあるためです。ユーザー視点からすると、SEOを抜いたとしても表示速度はUXに直結するため重要です。
「スマホでの見やすさ」について考慮することも、スマホユーザーのシェア拡大から当然のことと言えるでしょう。業態(BtoB or BtoC)や商材にも利用端末の分布は異なりますが、PCにもスマホにも対応するためにはレスポンシブウェブデザインを採用するのが良いでしょう。
3. カートに入っても購入されない(購入フロー・信頼性の欠如)
もう一歩のところで購入に至らない、いわゆる「カゴ落ち」も大きな課題です。原因としては次のようなケースが多いです。
- 決済手段が少なく、希望の支払い方法が選べない
- 送料や手数料が高い・不明確
- 会員登録が面倒、入力項目が多すぎる
クレジットカード決済やコンビニ払いなど、ユーザーによって希望する支払い方法はさまざまです。購入直前で「支払い方法がない」と気づき、そのまま他店に流れてしまうケースも少なくありません。
また、購入金額に対して送料や手数料が高いと、「思ったより高い」と感じて購入をやめてしまうことがあります。購入手続きの最後まで送料がわからない仕様は、ユーザーに不信感を与えます。
最近では「送料無料」「一定額以上で送料無料」といった明確な条件表示が購入を後押しするポイントになっています。
更に、購入フォームの入力項目が多すぎると、ユーザーは途中で離脱してしまいます。特にスマートフォンでは入力作業の負担が大きいため、「ゲスト購入ができるか」「自動入力機能を使えるか」が重要です。入力の簡便さは、購入完了率に直結します。
また、「安心感」を与える要素(会社概要、返品・交換ポリシー、問い合わせ対応など)が不足していると、購入をためらわれる傾向があるのでその辺りの整備も必須です。
ECカートを変えても売上が上がらない理由

「今のカートが悪いのでは?」と思い、システムを乗り換えるケースも少なくありません。しかし、カートを変えただけで売上が劇的に伸びることは稀です。
その背景には、次のような落とし穴があります。
デザインテンプレートを変えただけで、導線設計が見直されていない
新しいECカートに変えると、見た目がきれいになったり、テンプレートデザインが刷新されたりします。しかし、「商品までの導線」や「購入ボタンの配置」「カート投入後の動線」など、ユーザー体験(UX)の本質的な設計が見直されていないままでは、離脱率の改善にはつながりません。
特にスマートフォン利用者が多い現在では、導線の1クリック、1スクロールの違いが購入率に大きく影響します。
過去の顧客データが移行できていない
ECカートを切り替える際、旧システムに蓄積されていた「顧客情報」や「購入履歴」がうまく移行できないケースがあります。これらのデータは、リピート促進や信頼性の証として極めて重要です。リピーター情報を失うと「誰がどんな商品を買ったか」がわからず、効果的な再購入施策を打てなくなります。
メール配信やリピート施策が新カートと連携できていない
多くのネットショップでは、メールマーケティングやポイント施策などを別システムで運用しています。しかし、カートを変えたことでデータ連携が途切れ、「購入者にフォローメールが届かない」「キャンペーン対象者が正しく抽出できない」などのトラブルが起こることも。
結果として、リピート率の低下や機会損失につながるケースが少なくありません。
改善の検証(ABテスト・LPO)が行われていない
サイトを改善するためには、仮説を立てて検証する「ABテスト」や、「ページの離脱を減らすためのLPO(ランディングページ最適化)」が欠かせません。
しかし、新しいカートにしたことで満足してしまい、データ分析や改善検証が後回しになっているショップも多く見られます。ツールを変えただけでは、ユーザーの行動データをもとにした継続的な改善サイクル(PDCA)は回りません。
こうした落とし穴に共通するのは、「カート変更=売上改善」と短絡的に考えてしまうことです。
本来、カート変更は「仕組みを整えるための手段」であり、「売上を伸ばす目的」ではありません。
つまり、新しいカートに変えただけでは、根本的な課題は解決しないということです。
売上アップにつなげるためには、
- データをもとにした導線改善
- 顧客情報を活用したリピート施策
- 分析と検証を継続的に行う仕組み
といった【運用型の改善プロセス】が必要になります。
このPDCAをきちんと回せるかどうかが、カート変更後の成果を左右する最大のポイントなのです。
スマイルツールズなら、カート移行後の改善PDCAを自動化できる

ECカートを切り替えた後に成果を出すためには、「アクセス分析 → 改善 → 検証 → リピート施策」というPDCAサイクルを継続的に回すことが欠かせません。
しかし、実際の運用現場では、「分析する時間がない」「データが分散している」「どこを改善すべきか分からない」という課題に直面している担当者が多いのではないでしょうか。
スマイルツールズは、そうした“運用負荷の高い改善業務”を自動化し、売上アップまでの流れを支援するマーケティングプラットフォームです。
データを一元化して「現状を見える化」
ECカートの受注データや顧客情報を自動で取り込み、RF分析(最新購入日・購入頻度)をもとに顧客ごとの購入傾向を可視化します。これにより、「リピーターの減少」「優良顧客の離脱」など、これまで感覚でしか把握できなかった課題を、データで明確に特定することが可能です。
LPOツールで、離脱を減らすページ改善
カート移行後、CVR(購入率)の改善が停滞している場合は、スマイルツールズのLPO(ランディングページ最適化)機能が効果的です。訴求コピーやボタン位置のABテストを簡単に行い、「どんな訴求が反応率を上げるのか」を数値で検証できます。専門知識がなくても改善テストを回せるため、運用担当者の負担を大幅に軽減します。
顧客セグメント別に最適なメール配信が可能
スマイルツールズでは、分析結果と連動したメール配信機能を搭載。「一度だけ購入した顧客」「定期的に購入している優良顧客」「離脱傾向のある顧客」など、顧客の状態に合わせたフォローメールを送信できます。たとえば、購入後7日でレビュー依頼、30日後に再購入クーポン配信といった施策を行えるため、リピート率向上と顧客ロイヤルティの維持に効果的です。
カート変更後も成果が出る運用をサポート
ECカートを変えることはゴールではなく、あくまでスタートラインです。
スマイルツールズを導入すれば、
- 売上データ・顧客データを自動集約
- ページ改善をテスト・検証
- 顧客ごとに最適なリピート施策を実行
といった流れをワンストップで実現できます。
単に「新しいカートを導入する」だけで終わらせず、その後の分析・改善・自動化までを一貫して運用できる環境を整えることで、本当の意味での“売れるネットショップ運営”が可能になります。
スマイルツールズ導入で成果を上げた店舗の事例

ここでは、実際にスマイルツールズを導入し、「カートを変えても売上が上がらなかった」状態から脱却した企業の事例を紹介します。
事例1:健康食品通販A社 ― 離脱率28%改善、リピート率1.6倍に
健康食品を単品通販で販売していたA社では、新しいECカートに移行したものの「CVR(購入率)が上がらない」「リピート購入が少ない」という悩みを抱えていました。
そこでスマイルツールズを導入し、RF分析による顧客セグメントの可視化と、LPOツールを使った訴求テストを実施。
その結果、購入ボタン位置の改善とレビュー掲載強化によって離脱率が28%改善。さらに、分析データをもとに再購入フォローメールを配信したところ、リピート率が1.6倍に向上しました。
「カートを変えるだけでなく、データをもとにした改善が重要だった」と、担当者は語っています。
事例2:アパレルEC B社 ― 商品ページ最適化で新規購入率UP
デザイン重視でカートをリニューアルしたものの「スマホで見づらい」「商品が埋もれる」といった課題に直面していたB社。
スマイルツールズのLPO機能(SmileLPO)を使ってランディングページをABテスト。訴求コピー・画像構成・CTAボタンの配置を検証した結果、モバイルでの購入完了率が大幅に改善し、新規顧客の購入率が20%向上しました。
また、RF分析でリピーターの購入サイクルを把握し、再入荷メールや季節別おすすめ商品の配信を自動化したことで、リピート売上も安定的に推移しています。
事例3:食品ギフト通販C社 ― データを活かした「顧客育成」へ
ギフト需要が中心のC社では、繁忙期と閑散期の売上差が大きいことが課題でした。スマイルツールズを導入し、RF分析に基づく顧客ランクごとの施策を実施。
「初回購入客」には次回利用クーポンを配信し、「優良顧客」には限定商品情報を先行配信するなど、段階的な顧客育成を行いました。
結果、閑散期の売上が前年比120%に。「顧客データを活用することで、季節に左右されない安定運営が実現できた」と高く評価されています。
まとめ:売れない原因を「特定」し、正しく「改善」することが第一歩
ネットショップの「売れない」には、必ず理由があります。原因を分解し、課題に合った改善策を実行すれば、売上は確実に改善していきます。
ネットショップ運営において、システムを変えることは手段であり、目的ではありません。本当に重要なのは「導入後にどう改善を続けるか」です。
スマイルツールズは、カート移行後もデータ分析・ページ改善・リピート施策を自動化し、“売れる仕組み”を継続的に運用できるプラットフォームです。もし現在、「カートを変えたのに成果が出ない」「リピートが伸びない」とお悩みなら、一度スマイルツールズの機能と導入事例をご覧ください。
この記事をシェア