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ECサイトに迫る不正注文の脅威と対策法 ― ECサイト運営者が押さえたいポイント

EC市場の拡大に伴い、年々増加しているのが「不正注文」の被害です。
一度でも被害に遭ってしまえば、金銭的な損失はもちろん、ブランドの信頼も大きく損なわれてしまいます。

特に単品通販をはじめとしたD2Cビジネスでは、高額商品や継続購入が見込まれる商品がターゲットにされやすく、放置すれば事業継続にまで影響しかねません。

本記事では、不正注文が起こる原因やその手口、売上に与える影響、そして具体的な対策についてわかりやすく解説していきます。
あわせて、弊社の単品通販専用ECカート「スマイルツールズ」の安全性についてもご紹介します。

不正注文とは?その原因と手口

主な原因

不正注文が増えている背景にはいくつかの要因があります。

まず挙げられるのが、SNSやフィッシング詐欺による個人情報の流出です。
個人が不用意に入力してしまったクレジットカード情報や住所などが盗まれ、それが悪用されるケースが後を絶ちません。

さらに、盗まれたクレジットカード情報がダークウェブなどで流通し、世界中の犯罪組織や個人によって不正に使用される仕組みができあがってしまっています。
これにより、国内だけでなく海外からの不正注文も増加傾向にあります。

また、ECサイト側のセキュリティ対策が不十分なまま運営されていることも原因のひとつです。
特に小規模な事業者では専門的な知識が不足しているケースが多く、セキュリティホールを突かれるリスクが高まっています。

さらに、高額商品や人気商品を扱っているECサイトは特に標的になりやすい傾向があります。
ブランド品や家電、限定販売商品などは転売目的のターゲットになりやすく、不正注文の温床となってしまいます。

このように、不正注文が増える背景には複数の要素が複雑に絡み合っており、ECサイト運営者側としても多面的な対策が求められるのが現状です。

代表的な不正注文の手口

不正注文にはさまざまな手口がありますが、代表例は以下の通りです。

  • なりすまし注文(盗まれたクレジットカード情報を利用)
  • 後払い決済を悪用した取り込み詐欺
  • 代引きによるいたずら注文、転売目的の大量注文
  • 実在しない住所への配送依頼 → 返送されない → 損失に

このように、不正注文の手口は年々巧妙化しており、単なる悪質ないたずらにとどまらず、計画的な詐欺行為として組織的に行われるケースも増えています。
特に近年では、盗難カードの利用だけでなく、後払い決済を狙った手口や転売目的での大量注文など、EC事業者にとっては非常に深刻な脅威となっています。

これらの被害を未然に防ぐためには、どのような手口が存在するのかをしっかり理解し、事前に適切な対策を講じておくことが不可欠です。

被害に遭いやすい商材

①高額家電やブランド品

不正注文のターゲットとなりやすい商品にはいくつか共通点があります。
特に被害が多いのが、高額商品や希少性の高い商品です。

例えば、高額家電やブランド品はそのまま転売しても高値がつくため、犯人側にとっては非常に効率が良いターゲットとなります。最新のスマートフォンやゲーム機、高級ブランドのバッグや時計などが特に狙われやすい傾向にあります。

②健康食品・化粧品

また、健康食品や化粧品といった消耗品も不正注文の被害に遭いやすい商材です。
これらの商品はリピート需要があるため、フリマアプリや個人間取引サイトなどで販売しやすく、転売目的で大量に注文されるケースが増えています。
特に美容関連の商品は、単価がそれほど高くなくても「数を売る」ことで利益を得ることができるため、犯罪グループが組織的に狙うケースもあります。

③転売しやすい限定商品や人気チケット

さらに、数量限定の商品や人気の高いチケットなどもターゲットになりがちです。
これらは発売直後に即完売し、転売市場で高額で取引されることが珍しくありません。犯罪者側は、正規のECサイトで購入後、別ルートで高値販売し、不正に利益を得ようとします。

このように、「転売しやすい」「需要が高い」「単価が高い」という条件が揃う商品ほど、不正注文のリスクが高まる傾向があります。ECサイト側としては、取り扱う商材の特性に応じて対策を強化しておくことが求められます。

不正注文によるECサイトへの影響

不正注文による影響は、金銭面の損失だけにとどまらず、事業そのものに深刻なダメージを与えかねません。

チャージバック(売上の取り消し)による金銭的損失

まず、最も直接的な被害として挙げられるのがチャージバックです。
盗まれたクレジットカードで決済された場合、後日カードの持ち主から「身に覚えがない」と申し立てがあれば、決済代行会社から売上金が取り消されます。
商品は既に発送済みで戻ってこないことも多く、そのまま丸ごと損失となるリスクが高いのです。しかも複数件発生すれば、1件あたり数万円〜数十万円規模の損害にもなりかねません。

在庫不足、物流費用の負担増

さらに、不正注文によって在庫が一時的に不足したり、返品対応のために物流コストが膨らんだりすることも大きな問題です。本来は本当に欲しいお客様に届けられるはずの商品が、無駄に出荷・返送・再梱包というサイクルを繰り返し、業務効率も著しく低下してしまいます。

詐欺が横行するサイトだと認識されることによるブランド毀損

それだけではありません。最も避けたいのが、「このECサイトは詐欺が多い」「セキュリティが甘い」と消費者に認識されてしまうことです。SNSや口コミサイトで悪い評判が広まれば、それだけでブランド価値が傷つきます。信頼を失えばリピート顧客も離れ、広告を出しても成果が出ない「負のスパイラル」に陥る危険性があります。

顧客対応の負担増 → 業務効率の低下

また、不正注文対応のためにカスタマーサポートへの問い合わせが急増すれば、通常の顧客対応に割く時間が減り、本来サポートすべきお客様への対応品質も低下してしまいます。

このように、不正注文は売上だけでなくブランド、業務、そして企業そのものの信頼までを奪う恐れがあります。だからこそ、早期に対策を講じることが不可欠なのです。

ECサイト運営者が行うべき対策

不正注文対策は「多面的」に取り組むことが基本です。ここでは、具体的な対応策を紹介します。

1. 本人認証の強化

  • 3Dセキュアの導入 → スマイルツールズの「SmileForm」で標準搭載
  • セキュリティコード(CVV)入力の必須化

クレジットカード不正利用の多くは本人確認が不十分なECサイトを狙っています。
本人確認強化は「防げる不正」を減らす第一歩です。

2. 不正検知システムの活用

不審なアクセスや注文を事前に防ぐために有効なのが不正検知システムです。

スマイルツールズでは、Googleの提供するreCAPTCHAを採用可能です。
reCAPTCHAは、注文時の操作が人によるものかボットによるものかを瞬時に判別し、不正な注文やアクセスを未然に防ぎます。

これにより、悪質な大量注文や機械的な不正入力による攻撃からECサイトを守ることができます。

3. 配送先の精査

  • 過去に不正が確認された住所のリスト管理
  • 注文時の配送先と支払い情報の不一致チェック
  • 不審な注文に対しては個別に電話やメールで確認を取る対応も効果的です

4. 運用体制の整備

  • 繁忙期や深夜など、怪しい注文が入りやすいタイミングでの警戒強化
  • 怪しい注文に対して、確認連絡や決済手段の限定を行う体制づくり

なぜ3Dセキュアが必須なのか?

2025年3月から3Dセキュアの導入が「事実上の義務化」となっており、すでに対応していないECサイトは極めて危険な状態です。

3Dセキュアを導入することで以下の効果が期待できます。

  • クレジットカード本人確認の強化 → 第三者による不正利用を防止
  • 万が一不正利用が発生してもチャージバック補償が適用されるケースが増える
  • 不正利用リスクが減ることで、サイト全体の信頼性も向上

スマイルツールズではこの3Dセキュア2.0に完全対応しており、複雑な設定不要で簡単に導入可能です。

参考:【2025年義務化】3Dセキュア未対応のECサイトは危険!ECサイト運営の新常識

まとめ

不正注文は今や「一部のサイトが遭うもの」ではなく、すべてのEC運営者にとって無視できないリスクです。
放置しておけば売上どころかブランドイメージも傷つき、ビジネスの根幹に大きなダメージを与えかねません。

これからのEC運営では、「売上を上げる仕組み」だけでなく「守る仕組み」も欠かせない要素です。

スマイルツールズなら、これらをどちらも簡単に実現可能です。
安全で安心なEC運営を始めたい方は、ぜひスマイルツールズをご検討ください。

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